定期借地権、定期借家権のこと

分譲マンションや戸建てなどの不動産売買チラシに
「定期借地権付分譲住宅」という文言を見かけたことは
ありませんか?

八王子地域では、開発された八王子みなみ野の地域でも
「定期借地付分譲新築戸建て」が販売されていました。
武蔵野近隣エリアでは、三鷹駅周辺の分譲マンションは
ほとんど定期借地付分譲住宅が多いです。

借地権でいうと・・・
借地権制度では、基本的な考えに「借地人の保護」という
考えがあるので、借地期間満了時に建物がある場合、
地主が契約更新を拒絶するには「正当な理由」がないと
借地権価格に応じた立ち退き料を求められることも
あります。
また、借地が賃貸借権の場合、借地権の譲渡・転貸・
増改築・建替え等については原則、地主の承諾が必要と
なります。しかし、地主の承諾が得られない場合の
裁判所申し立てでは、「地主の承諾に代わる許可を
裁判所が与えることができる」という制度もあり、
借地人の保護が図られています。
地主は一度土地を貸してしまうと借地契約を解除して
土地を戻してもらうことは困難でした。

しかし、平成4年8月に借地権者借家法改正により
改正「定期借地権制度」が創設されました。
① 契約の更新がありません
 定期借地権では、期間満了とともに確実に契約関係が
 終了します。
② 建替えによる借地期間の延長がありません
 定期借地権では、期間中に立替えがあったとしても
 期間の延長はなく、当初の期間満了とともに確実に
 契約関係が終了します。
③ 建物買取請求権がありません
 定期借地権では、借地人は建物を収去し、土地を
 現状回復して返還することが原則です。

定期借地権は、建物を必要とする期間、用途により
使い分ける必要があります。
借地借家法第22条では、一般定期借地権として
「期間50年以上」「建物の用途の制限がない」定期
借地権の設定について定めています。
借地借家法第23条では事業用定期借地権として
「期間10年以上50年未満」「専ら事業の用に供する
建物」の定期借地権設定について定めています。

そして、定期借家の場合でも・・・

最近、借家の賃貸契約の場合でも「定期借家契約」という
契約も増えてきています。
「定期借家契約2年」で再契約可能という文言を見かけた
ことがありませんか?

定期借家賃貸借契約の再契約に関しては、再契約手続き
費用として、賃料の1ヶ月分、もしくは○○円などと契約の
特約条件になっているケースも多く、通常の普通借家契約と
ほとんど変わりはないのですが、大きな違いとしては、
基本的な契約が「定期借家契約」なので、貸主側(大家さん)
から再契約はしません。ということができることです。
借主側のお家賃の支払いがよくなく遅れがち、もしくは
滞っていることや、近隣とトラブルが多いことなどの理由で
貸主側が契約再契約しません。といえ、契約が終了する
こととなります。

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